旧脇本陣柳屋旅館 蔵座敷

🌺旧脇本陣柳屋旅館 蔵屋敷とは
この蔵座敷は旅籠町として栄えた本町の面影を今に伝える重厚で趣きのある歴史的な建造物です。 文化元年(1804)の建築で、明治14年(1881)、明治天皇が東北・北海道を巡幸した際に、ここを休憩所(往路)・宿泊所(復路)として利用しました。内部には、違い棚、床の間、付書院などを備えた書院造の座敷があり、つるべ井戸(明治天皇が使用)も残されています。
蔵座敷の建物は平成26年に市へ寄贈されましたが、老朽化や東日本大震災の影響により損傷がみられたため、平成27年8月から平成30年3月にかけて修復工事が行われました。
蔵座敷略年表 | ||
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和暦 | 西暦 | 出来事 |
文化元年 | 1804 | 棟上(6月) |
明治10年 | 1877 | 白河大火(4月) |
明治14年 | 1881 | 明治天皇の宿泊所等に使用(8月、10月) |
明治15年 | 1882 | 白河大火(3月) |
平成23年 | 2011 | 歴史的風致形成建造物指定(7月) |
平成27年 | 2015 | 修復工事着手(8月) |
平成30年 | 2018 | 修復工事完成(3月) |
🌺歴史的風致形成建造物とは
白河市歴史まちづくり計画で定める重点区域内において、地域の歴史的風致を形成し、さらに良好な歴史的風致を高めるために必要かつ重要と認められる建造物を「歴史的風致形成建造物」に指定し、保全していく制度です。
🌺脇本陣とは
勅使や公家、大名、幕府の役人などが公用で止まる宿が本陣で、それに準ずる宿を脇本陣と言います。施設の格式としては本陣に次ぐもので、一般の旅籠(宿屋)よりも高い格式を備えていました。
柳屋は奥州街道白河宿の脇本陣です。戊辰戦争白河口の戦いの際は新選組隊士も滞在した記録があります。
明治天皇の明治14年(1881)の巡幸では、柳屋の蔵座敷が休憩所・宿泊所として使用されました。
🌺蔵の機能・役割
建物の構造は、土蔵造で、柱などを土壁で覆いさらに壁の表面を漆喰に仕上げています。この構造は、火事の際に延焼を防ぐ効果があり、小峰城下では敷地の西側に土蔵が置かれ、西側から吹く風による延焼に備えていました。屋根は土入り置屋根と呼ばれる造りで、これも火災の延焼に備えたものです。
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1・玉座の間
壁や天井が和紙貼りで仕上げられており、天井が他の部屋より一段高いのが特徴です。また、床の間・違い棚・付書院が備わった書院造となっており、蔵屋敷の中でも最も格の高い部屋となっています。
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2・火事の焼け跡
白河では大火が度々起こり、明治天皇の巡幸(明治14年(1881))の前後(明治10年(1877))、明治15年(1882))にも起きています。この焼け跡がいつのものかは特定できませんが、梁の一部が炭化しており火事の名残りと考えられます。
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3・隠し階段
和室小屋裏への跳ね上げ階段。押入れの天井に階段が収納されるようになっています。小屋裏部屋の用途は不明ですが、床が荒床仕上げであり、倉庫として使用されていた可能性が考えられます。
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4・矢羽根天井
和室の天井板は矢の羽根のようになっています。和室の1、2の二部屋に採用されています。
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5・つるべ井戸
明治天皇が東北巡幸で休憩・宿泊した際に、この井戸の水が供されました。井戸は深さが約9mあり、当時からつるべが使われていました。
🌺利用案内
開館時間
🔴見学 午前10時~午後16時
🔴貸館 午前8時~午後20時
休館日
🔴月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
🔴年末年始(12月28日~1月4日)
見学
🔴無料(※貸館利用時には、見学をお断りする場合があります。)
🔴見学を希望される際は、蔵座敷入り口の管理人にお声掛けください。
貸館
🔴有料(利用形態により使用料金が変わる場合があります。)
🔴事前にお申し込みが必要です。
<お申し込み先>指定管理者:株式会社 楽市白河(〒961-0905 白河市本町2番地 マイタウン白河) 電話0248-27-1448


🌺アクセス
🔴 福島県白河市本町66番地
🔴申込み・お問い合わせは・・・
株式会社 楽市白河
〒961-0905 福島県白河市本町2番地
TEL 0248-27-1448